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  和うるし工房 あい
  松本和明 宮崎佐和子
 国産の漆(和うるし)にこだわる漆芸作家
火土屋[かどや]
やとうや[岡本焼窯元]
自在鋼房
MAYUMIYA
岩部保多織























































































縄文時代から、この日本に育まれてきた漆文化。
それを支えてきた「和うるし」そのものが日本から滅びようとしているのは、知られていません。
「和うるし工房 あい」の松本さん宮崎さん夫妻は、
うるしの木を育てる活動をし、自らうるしの樹液を採取し、
純粋な「和うるし」のみを使った器をつくっています。

「エコショップ すが」では、和うるしの器を一部展示・販売しておりますので、ぜひごらんください。
このページでは、主に工房の紹介をさせていただきます。

作品販売ページへ
和うるし工房あい公認HPです。


弘法大師の里、香川県善通寺市ののどかな田園地。
ここにふたりのささやかな自宅兼工房があります。
工房の畑には、四国産のうるしの木と苗がすくすくと育っています。

■そもそも「和うるし」とは何でしょう。
和うるしの苗/香川県五色台
の畑より(撮影/松本和明)
 私も、漆の世界に入るまでは、漆は「うるし」としか概念がありませんでした。うるしは、ウルシノキから採る樹液…その程度の知識はありました。ウルシノキは日本にしかない植物のはず、漆工芸でも当然日本で産出しているものを使っているのだろうと。だって、日本は縄文時代からすばらしい漆製品を作っていましたから。
 しかし「実際、この世界に入ってみると驚きの連続。」日本の漆工芸に使われる、うるし樹液の大半は中国産。日本産漆は、仕上げや大事な加飾作業の時のみに使われる、特殊な存在だったのです。そこで初めて、いま日本で使われている漆は中国産と日本産があると知りました。ですからそういった外国の漆と区別し、日本で育ったウルシノキ、そしてその木から採取したうるし樹液を敬愛する気持もこめて私たちは「和うるし」とよんでいます。(宮崎)


漆掻きをする松本和明さん

■「和うるし」はどうやって採りますか。
6月後半〜10月頃までの時期、数日おきに専用の道具でウルシノキの幹に横傷をつけます。そうすると、その傷にうるし樹液が溜まります。それを専用のへらで掻き取ってうるし樹液を採取する作業を「うるし掻き」といいます。 私たちも、実際に自分でうるしを掻いて分かったことですが、うるし樹液はまさしく木の血液、命そのもの。そしてうるし掻きの作業には、忘れられた太古のリズムが生きていて、地味な作業ですが、毎年新鮮な感動があるんですよ。(宮崎)
 

流れるうるし樹液





■ウルシノキは、どこにあるんでしょう。
よく、山で赤く紅葉するかぶれる木を総称して『うるしの木』って呼ばれていますよね。だから、私も以前は山であちこちに自生する一般的な植物かと思ってました。工房にも、「うちの山にうるしの木があるから」とお知らせ下さる方もいるのですが、たいていは上記と同じ木。それはハゼやヌルデなどのウルシノキとは別の植物なのです。(笑)
 本当のウルシノキは、紅葉しにくくほとんど自生もしない。ずっと人の手で育てられ伝承されてきたものでした。昭和初期頃までは日本各地でうるし畑が作られ、人里近くで育てられたようです。そして現在は、岩手県を筆頭に、限られた地域の、本当にごくわずかな人たちの地道な努力のおかげで、何とか残されているという状況です。そういった人達のおかげで若い世代の私たちも、本当のウルシノキに触れることができるのです。(宮崎)
 
■"和うるし"の器がうまれるまで

採ったうるし樹液を濾す。





 工房では、純粋な"和うるし"のみを使って、器をはじめとする様々な作品が作られています。
山と木から授かった「うるし」は、一言で「日本産漆」とひとくくりにできないほど、個性さまざまだそうです。「日本各地で、うるし掻きをしているからこそ分かる」という二人から観た、和うるしの樹液と和うるしの作品は、ぶどう畑とワインのような関係。地域や品種や採り方、そして保存によってさまざまな表情があるそうです。
 一般の漆工房では、障害になる「表情を変えていく」うるし。しかし、二人はかえって「楽しんで」作品制作に取りかかっているそうです。
 「"一般の"漆工芸では、なるべく均一な仕上がりそして効率を求めて、うるしの方を色々加工したり異物を添加したりと"調整"するのが"しきたり"なんです。でもうちは逆。和うるしの持つ、こんなに繊細で面白い個性を生かしてやりたい。こっちがうるしに合わせて仕事を組み立てるんです。」(松本)

 返答に困るのが、作品展の時にお客さまから聞かれる「あなたは"何塗り"をなさっているの」という質問。「陶器の作家さんなら、萩焼や備前焼、粉引きや焼締など、習った産地や使う技術でだいだいのイメージの位置付けをできるかもしれませんが、私たちは…。うるしの世界でも、変わり者ですからね(笑)」
 その制作工程は、地元香川漆器の技術と、青森県是川遺跡などで見た縄文漆器の情報、そして実際に自分で育て採取する「和うるし」という素材を基準に立ち上げた、独自のものだという。

「素材、道具、そして技術。塗師の父から教わった大事なことです」と松本さん。二人の目ざしているのは、かつての日本から失われた古代の表現なのかもしれません。

工房をひらいて四年目。でも、ふたりの活動は、始まったばかり。
これから長い年月をかけて、
こなしていきたい課題がたくさんあるそうです。
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